オーバーウォッチ 2

ディレクターの視点:ライフウィーバーの成長とバランス

ディレクターの視点:ライフウィーバーの成長とバランス

先週実装されたライフウィーバーは、かなりの反響を呼んだ登場となりましたね。ヒーローのアビリティ、バックグラウンド、そして正直に言うと…その魅力について多くの会話が交わされました。ライフウィーバーの現状と今後の方針、そしてヒーローたちに対する私たちの姿勢やヒーローのリリース方法にどのような影響があったのかを、詳しく説明していきましょう。

現在、ライフウィーバーはクイック・プレイで様々な戦い方を披露しており、プレイヤーは新ヒーローについて学んでいる最中です。ライフウィーバーは新ヒーローの中でも勝率が早く上昇したヒーローでした。驚くべきことに、高スキルのプレイヤーに比べ低スキルのプレイヤーのほうがはるかに使用時の勝率が高かったことが、その一因かもしれません。ライフウィーバーは複雑なヒーローで、マッチ中に大きなインパクトを与えることができる便利なアビリティを持っています。しかし、そのアビリティが原因で、実装時にヒーローのバランスを取るのが難しくなることがあるのです。例えば、回復チャージ中に動きが遅くなるという仕様が、高スキルのプレイヤーの間では足かせになっているのかもしれません。あるいは、回復が自動で味方を狙ってくれるので、低スキルのプレイヤーの間ではより大きな恩恵があるのかもしれません。

また、操作方法が不便だというプレイヤーからの声もありました。中でも不満が多かったのは、攻撃と回復の武器の切り替えと、サブ攻撃に「ペタル・プラットフォーム」が割り当てられていることの2点でした。今後、デフォルトの操作の割り当てを変更する予定ですが、現在の割り当てに至った背景を少し説明したいと思います。ライフウィーバーの開発に着手した当初は、メインヒーラーを担い、回復するのにエイムスキルがほとんど必要のない、戦場に変幻自在のアビリティをもたらすサポートヒーローを作ろうと考えていました。武器の切り替えを例に取りましょう。開発当初、武器のダメージは今よりもずっと低かったのですが、しっかりと時間をかけてさまざまな調整が行われ、最終的に現在の「ソーン・ボレー」につながったのです。このように、テストプレイの段階で操作方法が確立されてからもアビリティは進化し続けていましたが、キーの割り当てがそれに追いついていませんでした。

では、今後はどうするべきか?来週のパッチでは、操作方法にいくつかの変更が加えられます。新しいデフォルトの操作方法を以下のように変更します:

  • 「ソーン・ボレー」はサブ攻撃に移行
  • 「ペタル・プラットフォーム」はアビリティ1に移行
  • 二段ジャンプで「若返りの風」が発動
  • 「ペタル・プラットフォーム」は、再度ボタンを押すことでキャンセル可能
  • 「ヒーリング・ブロッサム」と「ソーン・ボレー」を使用していない時の自動リロード時間が延長

なお、プレイヤーの皆さんが希望される場合は、元の操作方法を使用することもできますよ。

また、ライフウィーバーの一部のアビリティに変更が加えられます。

  • ライフウィーバーの回復時の減速は、チャージ完了後に一定時間が経過してから適用されるようになります。現在、1秒でテスト中です。これは本来、プレイヤーが完全チャージした状態を保ち続けるのを防ぐ狙いがありましたが、現在の仕様は厳し過ぎます
  • 「命の樹」のライフを強化し、1パルスあたりの回復量が増加
  • 「散華の形見」は削除

ライフウィーバーは、ヒーロー開発のためにいろいろと考えるきっかけを与えてくれました。具体的には、ヒーローの複雑さ、新しいユニークなアビリティの数、そして実装時のヒーローのバランスです。ライフウィーバーには「オーバーウォッチ」では前例のないアビリティがいくつかあり、武器切り替えなどの手間と合わせると、少し参ってしまうかもしれません。武器切り替えの見直しや「散華の形見」の削除など、アビリティを整理し、より使いやすい操作方法にすることで、ライフウィーバーを少しでも手に取りやすく、理解しやすい、より良いポジションに昇格させることができると考えています。

ライフウィーバーのユニークで大きなインパクトを持つアビリティの数々は、「オーバーウォッチ」のヒーローデザインとしては少し変わった試みだと思われるでしょう。昔は、ゲンジやハンゾーが作られた時のように、これらのアビリティを複数のヒーローに分散させることもあったかもしれません。しかし、このヒーローの場合は一緒に飛び込むことがたくさんあり、どうプレイするかという学習過程自体が楽しいのです。マッチで何ができるのか、その可能性の幅がとても広くなっています。これは表裏一体であり、ライフウィーバーのアビリティをめぐっては、多くのプレイヤーがワクワクしています。「オーバーウォッチ」の全ヒーローをここまで複雑にするつもりはありませんが、将来的にはライフウィーバーのようなヒーローを増やす余地はあるでしょう。

新ヒーローのバランスについては、考え方を変えた訳ではありませんが、登場時のライフウィーバーとラマットラは、もっとインパクトがあっても良かったと感じています。ヒーローの勝率は実装後に上昇すると認識していますが、同じヒーローでも初日からプレイヤーをワクワクさせてくれるようなヒーローであってほしいのです。私たちの目標は、新しいヒーローがリリース時にバランスが取れていると感じられること、つまり強力すぎるわけでもなく、弱すぎるわけでもないことです。うまくいかない時は、皆さんの声や調べたデータをもとに調整します。

皆さんがライフウィーバーを楽しんでくれるとうれしいです。シーズン4以降の展開が待ち遠しいですね。それでは、ゲーム内でお会いしましょう!

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