ハースストーン

酒場トーク:Edelweiss

酒場トーク:Edelweiss

さあ、集まった、集まった!酒場トークの時間だ。この新しいブログシリーズでは酒場の素敵な常連たちに注目するぞ!

Edelweissについては、ハースストーン選手権ツアーや有名なサードパーティ主催大会への出場を通じて、あるいは今彼女が共同司会を務めている古くからのポッドキャスト「Coin Concede」を通して、あんたも既に知っているかもしれない。だが、それだけが彼女のすべてじゃないぞ!今回はEdelweissが競技者としてのスキルのレベルアップや、ポッドキャスターや酒場の主人としてのハースストーンコミュニティの構築について、そしてゲームシーンにおけるトランスジェンダーの女性としての彼女自身の体験について語ってくれた。さあ、椅子を持ち寄って集まるんだ、酒場トークの始まりだ!

以下のインタビューは読みやすさを考慮して編集されているからな。

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Q:「ハースストーン」をプレイするようになったきっかけを教えてください。

A:幼少の頃からゲームをプレイし始めました。例年冬に姉が屋内競技場でサッカーをプレイしていて、私は兄と一緒にそこのゲームセンターで遊んでいたんです。その後、兄がきっかけで「Warcraft II」や「Diablo II」などのBlizzardのゲームをプレイするようになりました。当時はまだ11歳だったので「Diablo II」は怖く感じることもあったのですが、すごくはまりました。それから「Warcraft III」の特にカスタムゲームにすっかり夢中になりました。

そして「ハースストーン」をプレイするようになりました。ずっとカードゲームをプレイしてきたので、大学では「ハースストーン」を遊ぶ友達がたくさんできました。最初はコレクションが充実していなかったため主に闘技場で遊んでいましたが、徐々に競技に参加するようになり、それが人生の一部となって、今では寝ても覚めてもという感じです。

Q:競技シーンにかかわるようになったきっかけはなんですか?

A:「あと少し」ということが何度もあったことで競技シーンにのめり込むようになりました。初めて注目されるようになったのは2018年にブラジルのリオデジャネイロで開催されたHCT Copa Americaでした。そこでMuzzyやRase、Nalguidan、Hoejなどの素晴らしい選手たちに会いました。強豪選手が大勢いたんです。

この大会への参加資格を手に入れたことがすべてのはじまりです。どんどん競技に傾倒して、予選や招待大会に参加するようになりました。HCTオークランドではあと少しでトップ16というところまで勝ち進みました。国際eスポーツイベントのWESGやWSOE IIの女性向け大会でもプレイしました。WSOE IIは少し規模が大きすぎたかもしれませんが、とても楽しかったです。そのときにスリッサやコラ、Jiaなどの敬愛する素晴らしい女性と出会いました。

女性だけの大会には賛否両論がありますが、こうした大会は、参加を敬遠する理由を減らしてくれます。小さなことでも積み重なると、何かにチャレンジすることを妨げてしまう原因になることは意外と多いですからね。できる限り敷居を下げて、可能な限り障壁を取り除き、女性が不安を感じずに競技に参加できるようにすることで、より多くの人が足を運び、最終的には女性限定の大会を開催する必要もなくなってくるはずです。

いま私はSwagoi Gamingのハースストーンチームのキャプテンを務めています。これはチームオーナーが情熱を注いでいるプロジェクトです。最初はただのメンバーでしたが、リオデジャネイロでの活躍を見て声をかけてもらい、前のチームキャプテンが他のことをすることになったので、私がそのあとを引き継ぐことになりました。キャプテンを務めるようになって1年ちょっとです。

残念ながら、マスターズツアー予選の現行システムでは私はプレイできません。家族のことがあるので、毎週末にプレイするのが難しいためです。それでも、チームメイトは定期的にプレイしています。

Q:ポッドキャストを始めたきっかけは?

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知っているかな?2015年から続く「Coin Concede」は、eスポーツの実況・解説者から「ハースストーン」のデザインチームで働くようになった、あのコラ・ジョルジオが共同創設者だぞ!番組は今も続いていて、毎週、米国東部時間20:30に新エピソードが収録されているんだ!詳しくは CoinConcede.comを見てくれ。

A:私が「Coin Concede」に参加したのは、コロナウイルスの流行が始まって少ししてからでした。司会のひとりが家庭の事情で続けられなくなり、それがきっかけです。それ以前に何度かゲストで出演していて、他の司会者の方とも息が合っていたので、RidiculousHatとBotticusがしばらく二人だけで続けたあとに、私がレギュラーメンバーとして番組に加わるようになりました。最高でしたね!

みんな「ハースストーン」の話が大好きで、短くまとまってるわけではないんですが、様々な視点を持ち込むことができていると思っています。自分は競技者の視点から話すようにしています。個人的にはあまり使われないようなデッキを試してみるのが好きですが。ゲームデザイナーになったつもりで、「このカードはどうやって弱体化すべきだろう?」、「メタに新しい風を吹き込むにはどんなカードを追加すべきだろう?」といったことを考えるのが好きです。素人考えかもしれませんけどね。私たちはそれぞれ担当コーナーを持っていますが、すべてのコーナーを皆で協力して行っています。私のコーナーは「decksplanations」(デッキ解説)というもので、特定のデッキリストを取り上げ、どういうふうに各ターンをやりくりしていくかを詳しく解説しています。時にはメタの全体的な状況も考慮します。

Q:お気に入りのクラスを教えてください。

A:メイジが大好きです。ジェイナはかっこいいし、「ハースストーン」は出だしで彼女が登場するので驚くにはあたらないですね。それがあって、初期のフリーズメイジから始まって、メイジにはたくさんの思い出があります。初めてレジェンドに到達したときに使っていたデッキがメックメイジでした。今は「ガーディアン・エイグウィン」がお気に入りカードです。自分の能力を引き継がせる、というメカニズムが「Warcraft」の彼女のロアにぴったり合っています。それに、効果が絶大です!「エイグウィン」と「ラス・フロストウィスパー」を入れたデッキで彼女の断末魔がラスに引き継がれると、まるでチートしているかのような強さですね。

Q:酒場の主人もやっているのですか?

A:はい。長期間の海外滞在から戻ってきたとき、留守にしていた間に地元の「ハースストーン」シーンが縮小しているように感じたので、自ら酒場の主人になったんです。自分では参戦できなかったとしても、人々を集めて、コミュニティをまた築くことはできます。だって、ゲームを楽しむにはコミュニティが欠かせませんからね!でも残念ながら、軌道に乗ったと思った矢先に、コロナウイルスの流行が始まりました。コロナが収まる頃には他の都市にいるでしょうけど、新しい街でも、安全になったらまた酒場の主人として新たなスタートを切ろうと思っています。

Q:同じようにコミュニティで何かをしたいと思っている人にアドバイスを聞かせてください

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彼女の愛猫のWeissは良く彼女の配信に姿を見せてくれる。

A:競技の腕を磨くのに一番なのはTeam Hearth Legendsに参加することです。これは各拡張パックのシーズンごとに行われるシリーズです。これはチームシリーズですが、試合は個人で行うし、常にどこかのチームがメンバーを探しています。勝っても何かがあるわけではなく、プライドだけを懸けて戦いますが、参加は無料ですし、自由なスケジュールでプレイしたい人にはうってつけです。

それから、地元にコミュニティを築くのはとてもいいことで、他の人と一緒に時間を過ごしてアイデアを交換するだけでも最高の経験になります。酒場の主人になりたいなら、人が集まれる会場を見つけることが重要です。全員がデバイスを持ちこむだけの広さがある場所と、同時に接続できるインターネットが必要ですし、必須ではありませんが、会場で何か食べられる方がいいでしょう。

Q:コミュニティ内でトランジェンダーであることをカミングアウトした際はどのような感じでしたか?

A:おかしな話ですが、隠しておきたいことだったのは間違いありません。親しい友人には言いますが、いつも上手く伝えられなくて、女性的なわけではないので、言わなくても「そのうちわかるだろう」と考えてしまう気持ちもあったんです。それに長いこと自分は、人がそのことを知れば、たとえ無意識であっても詮索の目を向けるようになり、自分に対する扱いが変わってしまうだろうというシニカルな仮定のもとに行動していました。そうした情報は取り消しの効かないものであり、その新事実に基づいて誰もが「ああ、だからあの人はそうなのか…」と判断されるようになるだろう、と。私は周りの人にそういうふうに思われたくなかった。

でも最近はなるべくオープンになろうとしています。というのも、いつも嘘をついているような感覚が重荷になっていたからです。過去について聞かれるたびに、半分だけの真実を語る必要があって、それに疲れていました。

ある意味、自分は女性としてハースストーンコミュニティに参加できて幸せでした。私は大学でカミングアウトしましたが、学内の男子学生の社交クラブでカミングアウトすることが一番勇気の要ることでした。でも、幸なことに皆さん理解があって、協力的な、素晴らしい人たちでした。ホルモン補充療法を受けて、それから、今から数年前のことですが私は再建手術を受けました。だから、自分が「ハースストーン」にかかわるようになった頃には、周りの人が改めて気づくようなことは特になかったですし、ハースストーンコミュニティで女性として「カミングアウト」する必要もなかったんです。今でも、カミングアウトだとは感じません。というのも、何も変わらないからです。自分の見た目が変わるわけではないし、今のようになってから時間が経っているので、もう何も隠すことはないんです。

Luna選手(南北アメリカのグランドマスター)がカミングアウトしたことで、自分もオープンにする自信がついたと思います。彼女の方がより大きな変化を体験することになったし、少なくとも「ハーストーン」シーンではかなり目立つことでした。そのうえ、彼女は毎週配信を行っているので隠れる場所はありません。彼女の変化の受け止められ方を見て、自分の目にはそれがとても好意的に見えたので、勇気づけられました。

より多くの人がそうしたことを明らかにして、皆の目に触れられる場所に立つことで、こうしたことはもっと普通になっていくと思います。そうなれば、自分が知っている人や、好きな人、尊敬している人など、思った以上にこういった人たちが多いのだということに皆さん気づくようになるでしょう。そうしたオープンな人の存在は、そうでなければ反感を感じていた人たちの見方を変えてくれます。

だから、そういう立場の人を代表するという意味でも、自分の理想に関しても、eスポーツでより多くの女性が活躍するのを見るようになれば、女性が競技を行うことを人々が否定的に話すことはなくなるでしょう。大会に女性が1人か2人しかいなかったら、その人が試合で活躍できない場合はとても辛いものです。というのも、人によっては「ほらね?だから女性は競技に向いていないんだ」と言われてしまいかねないからです。そうした大会で女性やその他のマイノリティーの人たちをもっと見られるようになれば、そういう嫌がらせを言うこともできなくなりますよね。

Q:最後に、感謝の言葉を伝えておきたい人はいますか?

A:もちろんです。私を信じて司会にしてくれた、 Coin Concede共同司会の BotticusRidiculousHatにありがとうと言いたいです。とても楽しくて、私にとっては2020年で一番輝かしい出来事でした。今後も長く続けていきたいと思っています。また、Swagoi Gamingのチームメイトにも感謝したいと思います!小さなeスポーツチームで決してトップクラスではありませんが、チームメイトの多くは妻や夫や家族がいて、アットホームな温かさがあります。とても素敵なコミュニティで、キャプテンを務めていることを誇りに思っています。

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