ハースストーン

終盤戦:コンボの謎

終盤戦:コンボの謎

今年初頭には「序盤戦」シリーズと銘打ち、競技的ハースストーンにおける序盤の戦い方について学んできたな。続いて、7月には「中盤戦」を公開した。今週は年末をお祝いして、「終盤戦」を公開しているんだ。今回は人気のコンボデッキをいくつか取り上げ、それぞれが似ている点、異なる点を探ってみよう。

コンボデッキは、コンボを発動するためのキーカードを揃える必要がある、遅めのアーキタイプだ。ひと度キーカードが揃えば、1ターンの内に相手を倒すか瀕死の大ダメージを与える、あるいは降参か破滅せざるを得ない状況へ追い詰めることができるぞ。これらのデッキでどうやって終盤を戦うか――そして終盤まで生き延びるか――の感覚をつかむため、我々は「ハースストーン」の歴戦のベテランであるAnthony "Ant" Trevino選手に、彼のお気に入りのうち3種のデッキについて話を聞いてきたぞ。

トグワグルドルイド

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このデッキの趣旨は、「キング・トグワグル」で相手とデッキを交換することだ。同時に「キング・トグワグル」は相手に「身代金」カードを渡し、相手はそれを使うことでデッキを(理論上は)取り返すことができるようになっている。だがこのデッキは、「身代金」を使われる前に「アザリナ・ソウルシーフ」を使って相手の手札(「身代金」を含む)をコピーすることで、再び相手のデッキを、今度は永久に奪うことができるんだ!

「基本的に、このデッキはなるべく早くデッキを回すのが肝です」とAnt選手は言う。「多くのプレイヤーは『キング・トグワグル』と『アザリナ・ソウルシーフ』を同じターンに使用するために、『世界樹の小枝』または『ドリームペタル栽培師』を使います。これは私のお気に入りの大コンボデッキですね。相手のカードを根こそぎ奪い、相手は手も足も出なくなる、というのが非常に気持ちいいです!」

マリゴスドルイド

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「マリゴス(呪文ダメージ+5を持つ中立レジェンドミニオン)」は大コンボデッキの要であり、競技メタでも長きに渡って登場し続けている。「『マリゴスドルイド』は『マリゴス』、『月の炎』、『なぎ払い』で絶大なダメージを与えます」とAnt選手は言う。「その通常のコンボですら反則気味です!さらにリストによっては、『無貌の操り手』や『プルンプルン・フループ』を併用して、さらにダメージを倍増させています」

OTK(1ターンキル)パラディン

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「OTKパラディン」は、「断罪のウーサー・エボンブレード」が与えるヒーローパワーを使って(最終的に)自陣に「四騎士」を揃え、敵のヒーローを一瞬で破壊するデッキだ。

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↑四騎士: ヒーローパワー、2/2の四騎士の1人を召喚する。味方に四騎士が揃った場合、敵のヒーローを破壊する。↑

「コントロールパラディンデッキは最後の詰めに弱いことが多いです」とAnt選手は言う。「このデッキの場合、『断罪のウーサー・エボンブレード』を使用した後、ヒーローパワーで召喚した『四騎士』を『若き酒造大師』や『老練の酒造大師』で手札に戻します。手札に騎士が3人揃ったら、それらを全て場に出した後、ヒーローパワーで最後の1人を召喚し、これで四騎士が揃って勝利となります。このデッキもなるべく早く回すべきものですが、『平等』と『聖別』または『熱狂する火霊術師』による優秀な盤面クリアなど、多くのコントロール要素を備えています」

マリガンにて

これらの大コンボデッキ全てにおいて、終盤戦に関する最も重要なことの一つが、「終盤戦まで持ちこたえさせること」だ。なので、これらのデッキでマリガンする時は、マッチアップを理解し、それに応じて調整する必要がある。相手がコントロールデッキだと判断した場合、通常はコンボのパーツを集めにかかっていいだろう。相手がアグロの場合は、除去をキープ(または探しに行く)ことを検討しよう。

「コンボを準備するためのターンを稼ぎましょう」そうAnt選手は言い、多くのコンボデッキはそれを念頭に置いて構築されており、ドルイドなら「拡がりゆく虫害」、プリーストなら「熱狂する火霊術師」、パラディンなら「タイム!」などを採用している、と付け加えた。

「負けちゃってもいいさ」と考えるんだ

コンボデッキは扱いが非常に難しく、経験の足りないプレイヤーが敗北確定のミスを犯すような落とし穴もたくさんある――なので、ミスによる敗北も学習の一環だと受け止めよう。「コンボデッキをプレイしていると、たくさん負けることもあります」そうAnt選手は言う。「デッキを理解しようとする段階では、負けたっていいんです。デッキをよく理解できてからは、グッと勝率が上がりはじめるはずです」

ありがとう、Ant選手!今回のAnt選手の話を聞いて興味を持ったなら、「ハースストーン」のコンボデッキを未経験のあんたも、試しにプレイしてみてくれたら幸いだ。明日は「終盤戦」シリーズの一部として、特別な「Well Played」ビデオを公開するぞ。お楽しみに!

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