ハースストーン

実況者になれると思った——そして、やり遂げた!

実況者になれると思った——そして、やり遂げた!

3年目となる「実況者になれると思う?(So You Think You Can Cast / SYTYCC)」プログラムは、ハースストーンの実況における素晴らしい才能の持ち主にスポットライトを浴びせたんだ。今年の選ばれし参加者の一人、Sevenが、その経験から得た考え——さらには、ポートフォリオをどう築いてきたか、放送の前にどんな準備をするか、そしてキャスター志望者へのアドバイスを話してくれるぞ。

SYTYCCに応募したのはどうしてですか?

「私はハースストーンが最初期から大きく成長していくのを、競技として、そしてコメンテーターとしての立場の両方から見続けており、また実況はずっと私の『やりたいことリスト』に入っているものでした」そうSevenは言う。「私は何年も、素敵で才能ある人々とともにショーの司会をこなしてきましたが、生の試合の実況をする機会はついぞありませんでした」

彼の解決策は?生の試合を実況することを、新年の目標の一つにすること。「準備は出来ている、そう感じたんです」彼は言った。「私にとっては、それが地元の炉端の集いだろうと、『実況者になれると思う?』のコンペへの参加でも、とにかく自分だったらどう切り盛りするか、ということを確認したかったんです——そして、事態は私が想像していたよりもうま回ったんです」

どうやってパートナーと共同で課題を提出しましたか?

Sevenによると、最大の試練はパートナー探しだったそうだ。「皮肉だったのは、参加したいと何年も思い続けた後、実況について語り合った人々はみんな、都合がつかないか、既にBlizzardで働いていたんです!」そこで彼はこの募集告知についてコメントして、パートナーを見つけるチャンスを得ようとした。

「誰かから声がかかる度、すぐさま電話で話して、互いにうまくやっていけるか確かめました」そうSevenは言う。「実況や司会には軽口の叩き合いがつきものなので、パートナーとよく知り合うための時間を持つのはよいことです」多くの場合、パートナーのスタイルを理解するには、お題となる試合の実況リハーサルが数時間ほど必要になる。だが、彼とNicholas “DollaBilz” Bilzは、わずか2回目のトライでエントリー用作品を仕上げることができた。「最終的に、私はお題となった1つの試合を合計で約20時間ほど実況したことになります」

DollaBilz and Seven casting together for the Hearthstone Collegiate Championship.

話の最後にSevenは、パートナーのキャスターを探すために広く訴えかけたことは最善の決断だった、と語った。「数多くの、才能ある人たちと会いました」彼は言った。「コンビを組んでみた人たちはみんな、本当にすごい人たちでした」

自分が合格したと知った時どうしましたか?

「呆然としました。完全に」Sevenは、コミュニティの重鎮であるJace “DrJikininki” Garthrightなどの面々が参加していたのを知っており、「自分が合格する確率はほぼゼロだと思ってました」と語った。合格を知らせるメールを受け取ってすぐ、彼はパートナーにSMSを送った。「Bilzは不幸なことに、メールが届いた時には飛行機に乗っていました。飛行機が着陸してすぐ、彼は私が送った47通もの『DUDE!(やったぜ!)』の斉射を浴びたのです。噂では、彼のリアクションは飛行機の乗客の半分をびっくりさせたそうですよ」

実況デスクに着くにあたってどんな準備をしましたか?

Sevenはできるだけ多くの種類のデッキをプレイし、また参考になりそうなものを手当たり次第に視聴し、読んだ。「実況と予行演習の日々には、朝4時に起きてHCT台北のストリームを始め、マッチアップを確認し、いくつかのデッキを練習し、ホテルのロビーで朝食を摂りながらValue Town(ハースストーンのポッドキャスト)を聴いてました」そう彼は言った。

「実況の合間には、マッチアップをざっと調べ、禁止されるデッキを予想し、トークのポイントをさらいました」Sevenはそう言った。「大会の1日が終わると、ホテルに戻ってまた同じことをします。本番、予行演習、本番、予行演習。その繰り返しです」特に、「妖の森ウィッチウッド」がリリースされたばかりのため、デッキリストや戦略について多くの研究が必要だった、と彼は語った。

思い出に残っている経験をひとつ挙げるとしたら?

当初Sevenは圧倒されていた。「イベントの司会やカメラに映ることは長いこと経験していますが、ずっと長い間やりたいと思っていたことができるということで、一層大きなプレッシャーを感じましたね」彼は言った。「一番の懸念は、耳に通信機材を着けた状態で、普通の人間らしく話すことができるかどうかでした。スタッフは最高でした。非常に柔軟に対応してくれ、フィードバックのやり取りに積極的で、毎日私たちはよりよい実況のための調整を行いました」

「練習日のことが、よい思い出として残っています」彼はそう付け加えた。彼らの最初の仕事はハースストーン学生選手権の実況で、キャスターたちはセットでTespaのシャツを着る手はずになっていた。「そこで問題が見つかりました——用意されていたシャツが全て女性用の仕立で、サイズも女性用だったのです。写真が出回ってるかどうかはわかりませんが、更衣室から出てきたBilzとWillScarletは、普段の姿からは想像もできないほどハンサムでした」

この戯けた瞬間以外では、大会そのものが素晴らしかった、とSevenは言った。ペンシルベニア州立大学vs.ウォータールー大学の試合はお気に入りの一つです。ウォータールーの戦術はペンシルベニア州立大のラインナップをまさに仮想敵としていたもので、その日の最初の勝負ではウォータールーの勝利に大いに役立っていました。しかしウォータールーが次のラウンドを落とした後、この2校は再び勝負することとなり、今度は結果は逆でした。ペンシルベニア州立大が勝つことができたというのは、観ていて実にファンタスティックでした」彼はそう言った。

この経験から、ハースストーンに関して何を学びましたか?

「キャスターの立場からは、いかに多くがイベント制作につぎ込まれているか、それを見るのは素晴らしかったです」Sevenは言った。「実況を可能としたスタッフの皆さんは、ハースストーンをとてもよく知り、理解していました。1日の実況が終わった後も、その日の色んな場面を振り返ったり、自分たちがプレイするデッキについて話し合ったりして長い時間を過ごしました」

今後も実況を続けたいですか?

「もちろんです!」Sevenは今後も長いこと活動を続け、もっとたくさんのイベントで実況をしたいそうだ。

実況を学びたい人にアドバイスするとしたら?

「とにかく始めることです」彼は言った。「動画と友達1人を用意して、さっそく実況してみましょう。チャンスがあったら、近場の炉端の集いの大会を手伝ったり、同僚や友人とトーナメントを開催してみるんです」プロダクションバリューや、何人が視聴するかなどは気にする必要はない、とにかくやってみることが大事、と彼は言った。

「それに、HCTの実況スタッフにも注目してみることです。みな素晴らしい仕事をしています」Sevenは付け加えた。「彼らがマッチアップや勝利条件、テックカードの戦略をどういう風に説明をするか、よく聞いてみてください」また彼は、大会のシナリオは普段のプレイとは異なることに留意することと、他のキャスターに対して話すと同時に、観客に対しても話すこと、そして話すときには両方のデッキのことを考えることが大事であると語った。

「まあ同じ7分間の試合を20時間も繰り返し実況する、なんてことはお勧めしませんがね」彼は笑って言った。

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Seven、ためになる洞察をありがとう!Twitterで彼を探してみよう。また素晴らしいハースストーン実況の経験談をシェアしてくれるのは間違いなしだ!

Sevenの経験談から、新しい発見はあったかい?あんたも実況・解説を始めてみる気になったかな?タレント受付係(メール: hstalent@blizzard.com)は、いつでも申し込みを受け付けてるぞ。実況・解説の経験談があったら、コメントから教えてくれ!

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