ディレクターの視点:今後の改善とテストに向けて
皆さん、素敵な週末をお過ごしでしょうか?
シーズン9「チャンピオンズ」の開幕、パワーアップした新ライバル・プレイ、ゲームプレイ全体の抜本的な変更と、この1週間半は「オーバーウォッチ 2」にとって多くの素晴らしい出来事に満ちていました。
こうした変更点がゲームをより良いものに変えてくれる節目となるよう、これからも必要に応じて様々な改善をスピーディーに実施していく予定です。今週、一部のヒーロー向けに投射物のサイズやライフ量の調整を行うなど、すでに取り組みは進めています。こうした調整の影響を注視し、さらに今後の改善につなげていきたいと考えています。
シーズン9で導入したライバル・プレイの新システムについてもお話ししていきましょう。新システムへの期待の大きさは、プレイヤー人口が大きく動いたことからも見て取れます。今まで「オーバーウォッチ」で最も人気のモードはクイック・プレイでした。合計マッチ時間におけるクイック・プレイの割合は40%ほどで、ライバル・プレイの割合は35%ほどでした。今回のリワークを機に、ライバル・プレイの割合は45%に、クイック・プレイの割合は32%になりました。クイック・プレイの合計プレイ時間自体は減っていないので、それだけライバル・プレイのプレイ時間が増えたことを意味します。このライバル・プレイのプレイ率には、私たちも嬉しい限りです。皆さんがPvP全体の改善とは別に、ライバル・プレイのアップデートに今後も期待していると確信できました。
シーズン9のミッドシーズンとシーズン10には、さらなる変更を予定しています。この中でも特に大きな変更が、シーズン10で導入予定のグループ制限の廃止です。チームとしては、フレンドと一緒に「オーバーウォッチ 2」のあらゆる要素を楽しめる環境を作りたいと思う一方で、ゲームの競技性を保ちたいとも考えています。そこで、チーム内のプレイヤー間でスキルに差がある「ワイド・グループ」となった場合は、ワイド・グループ同士でマッチを組めるように、逆にスキル差が少ない「ナロー・グループ」となった場合は、ナロー・グループ同士でマッチを組めるように調整していく予定です。今回の変更は、ほとんどのプレイヤーにとって試合の質の向上につながるものとみています。ほかにも、戦歴やスコアカードといったライバル・プレイの進捗状況の確認に役立つ要素や、ロール別の称号、スコアボードへのランク帯の表示などの導入を予定しています。また、導入のタイミングがまだ決まっていませんが、トップ500帯を対象とした小規模な改善案も練っています。
最後に「クイック・プレイ: HACKED」についてお話しします。このイベントを実施する最大の目的は、ゲームの中核における改善要素の見極めにあります。
たとえば、先日実施した第1弾「クイッカー・プレイ」のフィードバックをもとに、すでにいくつかの変更を実施する予定が立てられています。プッシュ・ボットがバリケードを押すスピードの向上、フラッシュポイントにおけるリスポーン時間の短縮、ハイブリッドとエスコートにおける防衛側の準備時間の短縮などがその例です。これらの変更とは別に、クイック・プレイにおけるプッシュのマッチ時間を10分から8分に変更する予定です。なお、これらの変更をライバル・プレイにも拡大するかどうかについては、現在も検討を進めています。
第1弾を実施するにあたって、皆さんからさまざまなフィードバックをいただいたので、その一部を紹介していきたいと思います。まずは「なぜこのイベントを、実験用のモードとして以前から存在するエクスペリメンタル・カードではなくクイック・プレイで実施するのか」という意見について。実を言うと、エクスペリメンタル・カードには、データを十分に収集できるほどの人気がありませんでした。参加した方は全プレイヤーの18%程度にとどまっており、さらにその大半がエクスペリメンタル・カードを1回プレイしてお気に入りのモードに戻っていくような状況でした。たった1マッチの情報を頼りに、ゲーム全体に及ぶ変更を導入するかどうかを判断するというのは、開発チーム、プレイヤーを問わず難しいもの。より長期的にデータとフィードバックを収集したかったので、クイック・プレイを試験の場とすることにしました。ほかにも「なぜ既存のゲームプレイが成り立たなくなるくらい大幅にゲームの内容を変えているにもかかわらず、元のクイック・プレイをプレイできないのか」という質問も多く寄せられました。このフィードバックを受け、今後は「クイック・プレイ: HACKED」の実施方法を変更する予定です。ゲームプレイを大幅に変えると判断できるテストは独立した別のカードで行い、ゲームプレイへの影響が中程度のテストは、クイック・プレイにてより短い期間で実施します。ゲームプレイのメイン要素に影響が少ないテストは、これまでどおりの方法で行いたいと思います。
今回の「ディレクターの視点」は以上です。引き続き、シーズン9をどうぞお楽しみください。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。ともに素晴らしいゲームを作っていきましょう!